【春日部で始める終活講座②】「うちは財産が少ないから大丈夫」が一番危険!遺言書が必要な3つの家庭パターン

こんにちは。春日部で遺言書づくりのお手伝いをしております、春日部市の行政書士です。

「春日部で始める終活講座」。 第1回では、「エンディングノート」と「遺言書」の役割の違いについて解説しました。 (※第1回の記事をまだ読んでいない方は、[こちらのリンク]からどうぞ)

さて、第2回となる今回のテーマは、ご相談現場で最もよく耳にする「ある誤解」についてです。

「遺言書? うちはそんな大層な財産なんてないから、書かなくても大丈夫だよ。子どもたちも仲が良いしね」

そうおっしゃるシニアの方はとても多いです。 しかし、法律の現場の実態を見ると、実は「財産が少ない家庭」ほど、相続トラブルが起きやすいという衝撃的な事実があります。

今回は、なぜ「財産が少ないと危険」なのか、そして特に遺言書が必要な3つの家庭パターンについて、分かりやすく解説します。

1. 衝撃のデータ:相続トラブルの7割以上は「普通のご家庭」で起きている

「相続争い(争続)」と聞くと、テレビドラマに出てくるような大富豪の家のお話を想像しませんか?

「何十億もの遺産を誰が継ぐか」で骨肉の争いをする…そんなイメージです。

しかし、裁判所の統計(司法統計)を見ると、現実はまったく違います。 遺産分割で揉めて裁判所が関わったケースのうち、なんと全体の7割以上が、遺産総額5,000万円以下の「普通のご家庭」なのです。

さらに驚くべきことに、「遺産は1,000万円以下」というケースが、全体の3割近くを占めています。

なぜ、大富豪でもない、仲が良かったはずの普通のご家庭でトラブルが起きてしまうのでしょうか?

それは、大富豪の家には「分けるための十分な現金や株式」があるのに対し、普通のご家庭の財産は「自宅(不動産)」が大部分を占めていることが多いからです。

100万円の現金なら1円単位まで平等に分けられますが、「今住んでいる自宅」をきれいに切り分けることはできません。

「この家に誰が住むのか?」「売って分けるのか?」 この話し合いが、仲の良かった兄弟姉妹を「他人」に変えてしまうのです。

2. 【あなたは当てはまる?】特に遺言書が必要な3つの家庭パターン

「財産が多くないからこそ、分け方でもめる」。 このリスクを避けるために、特に遺言書を用意しておくべき3つの具体的なケースをご紹介します。

パターン①:財産のほとんどが「自宅(不動産)」である

最もトラブルになりやすいケースです。 例えば、財産が「3,000万円の自宅」と「500万円の預貯金」で、子どもが2人の場合。

  • 長男(同居中): 「この家はオレが継いで、お母さんを最期まで面倒見る。預貯金は次男が全部持っていっていい」
  • 次男(別居中): 「兄貴だけ3,000万円の家を継ぐのは不公平だ。家を売って、現金を半分(1,750万円ずつ)に分けよう」

こうなると、話し合いは平行線です。長男が住み続けるには、次男に「法定相続分(この場合1,750万円)」に足りない分の現金を支払わなければなりませんが、その現金がなければ、最悪の場合、家を売却して家を出て行かざるを得なくなります。

親が「この家は長男に継がせる」と遺言書で決めておくだけで、この争いは防げました。

パターン②:子どもがいない夫婦(配偶者と兄弟姉妹が相続人)

「子どもがいないから、私たちが死んだらお互いに全財産がいくだろう」 もしそう思われているなら、今すぐその認識を変えてください。

夫婦の間に子どもがいない場合、どちらかが亡くなると、残された配偶者だけでなく、亡くなった方の「兄弟姉妹(もし亡くなっていればその子ども=甥・姪)」も相続人になります。

長年連れ添った妻(夫)が、疎遠になっている義理の兄弟姉妹と、遺産分割の話し合いをしなければならなくなります。

  • 「夫婦で建てた家なのに、義弟からハンコ代(お金)を請求された」
  • 「甥や姪と連絡が取れず、銀行の手続きが何ヶ月も止まった」

こうした悲劇を避けるため、子どもがいないご夫婦は、「配偶者に全財産を相続させる」という遺言書が必須です。

パターン③:特定の子どもに財産を多く残したい(または残したくない)

  • 「長女には、今まで介護で並々ならぬ苦労をかけたから、多く残したい」
  • 「次男は、生前に何度も借金の肩代わりをしてやったから、もう遺産はやりたくない」

こうした「親の想い」は、遺言書がなければ1ミリも反映されません。 遺言書がなければ、どれだけ苦労をかけた長女も、どれだけ不孝だった次男も、法律上は「平等な権利」を持ちます。

親の最期の意思として、「誰に、何を、どれだけ残すか」を法的に有効な遺言書できちんと指名することが、残された子どもたちの納得感に繋がります。

3. まとめ:遺言書は「財産がある人」ではなく「家族を守りたい人」が書くもの

いかがでしたでしょうか。

「うちは財産が少ないから大丈夫」という考えが、いかに危険かをご理解いただけたと思います。

遺言書は、決してお金をたくさん持っている人だけのものではありません。 「自分がいなくなった後、家族が手続きで困らないように、仲良く暮らしていけるように」と願う、すべての方が必要なものです。

「うちの家庭環境だと、遺言書は必要なのかな?」 そう少しでも不安に思われたら、一人で悩まずに、ぜひ一度プロの視点を入れることをおすすめします。

「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、お気軽にご相談ください

遺言書は、大切なご家族へ残す「最後の思いやり」です。

「うちは揉めるような財産はないけれど、念のため確認しておきたい」 「子どもがいないので、残される妻(夫)が心配」

そのような段階でのご相談も大歓迎です。

当事務所では、お客様のプライバシーに配慮し、ご自宅への出張訪問でのご相談に対応しております。ご自宅の落ち着いた環境でゆっくりとお話をお伺いいたします。

春日部市の皆様に寄り添う専門家として丁寧にお伺いしますので、ご都合の良い方法でどうぞお気軽にお問い合わせください。


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